[iOS]CarPlayの今について考える

[iOS]CarPlayの今について考える

Clock Icon2015.08.05

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クルマの運転が大好きなプリサーのよしはらです。

昔はAE86やGC8で峠からサーキットまで走っていましたが、今は環境に優しいクリーンディーゼルを満喫しております。

今日は車関係でなくても、そろそろ注目してほしいCarPlayについて書きたいと思います。日本国外ではスマートフォンと車載システム連携が注目され少しずつですが搭載車種が増えてきております。しかし日本国内において販売されている自動車で対応してる車種はまだありません。アフターマーケットでの対応機種はSPH-DA700のみでほぼ普及していない状況です。

CarPlayとは?

2014年3月3月にAppleより正式発表された「iPhoneを車のテレマティクス装置と連動させるシステムです」これだけだと何かわかりづらいですが、クルマとiPhoneを接続してカーナビとかオーディオプレイヤーとしても利用できるし、車の操作も簡単にできるようにするものだと理解しています。

国内自動車メーカーではトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、スバル、スズキ 海外自動車メーカーではフェラーリ、BMWなど総勢33メーカーが対応を表明しています。

carplaySupplier_jp

普及状況は国内よりも主に海外で欧州と北米が中心になってます。

何ができるの?

iPhoneと接続することで下記の機能が利用できるものです。詳細機能については割愛します。

電話

iPhoneを持たずにハンズフリー通話を行う機能です。操作はSiriの音声入力を基本に行ないます。

ミュージック

iPhoneのライブラリにある曲を再生します。音声入力での操作も可能です。

マップ

カーナビ機能になります。基本的な機能は抑えつつ、CarPlayがiPhone内のEメール、テキストメッセージ、連絡先、カレンダーの中にある住所から行き先を予測する機能があります。現在のところ世界24カ国で利用することができますが、インド、タイ、トルコ、ブラジルではマップ機能が利用できません。

日本のカーナビの歴史

カーナビについては、1981年にホンダが実用化しました。その後多数のメーカーが参入してからは、各社しのぎを削り切磋琢磨しながら、独自の進化を遂げました。この進化においてはGPS測位精度の向上、正確な地図情報。検索情報の充実など独自に進化した部分もありますが、今日のカーナビ市場は通信機能を取り入れたものが多くなり、ホンダのインターナビやパイオニアのパイオニア・サイバーナビは通信機能をフル活用し渋滞情報の共有を行えるなど世界最先端のカーナビとしてユーザーに利用されています。

CarPlayが日本で普及しないのは?

すばり、対応してるクルマがないからです。またCarPlayの日本国内での利用シーンがあまりにも限定的だからです。前述していますが、日本のカーナビ市場は成熟しており高機能かつ低価格(約10万円弱)で車内エンターテイメントシステムが構築できてしまいます。CarPlay対応の車載器はSPH-DA700のみです。利用できる機能も限定的で価格も量販店で約8万円代であることを考えるアフターマーケット経由での普及は難しい状況です。

それでも続ける理由

もともと、日本市場を対象に考えていません。日本国内におけるカーナビや車内エンターテイメントでは新車購入時の70%程度の方はカーナビを取り付けるの対して海外では20%程度で推移し、カーナビはPND(ポータブルナビ)やスマートフォンの地図機能がメインで利用されている背景もあります。CarPlayが求めているのはiPhoneをナビやエンターテインメント端末として利用させる欧州・北米メインで日本での利用シーンまでは追いきれていないのが実情ではないかと思います。その上で続ける理由は 自動車メーカーの思惑とAppleの思惑が合致している部分もあります。自動車メーカーはスマートフォンのビジネスモデルを参考にした事業変革を行いiPhoneなどで利用できるアプリでの新たな収益モデルの構築や、利用者との接点拡大(オムニチャネル的)に繋げ自動車メーカーの事業モデルの改革を行いたい。Appleとしては新しいアプリ市場の開拓などの思惑が見えます。どちらにしても日本だけ置いて行かれている感じはします。

対応車種の導入について

いろいろと悲観的な状況でしたが、明るい兆しも見えてました。8月になりCarPlay対応の車種が続々と発売され始めました。 フォルクスワーゲンは今年1月以降の国内導入モデルについてほぼ対応する形になってきました。やはり欧州の本命が対応してきたことで一気に広がる感じが予測できます。まずは輸入車から対応車種が広がる感じですね。国内メーカーも輸出車を中心に対応すること発表しておりますので、国内での対応については楽しみにしたいと思います。

まとめ

まだ情報が少なく何ができるのか不明な部分も多いですが、自動車用アプリがiPhoneアプリで作れる時代が到来したのは間違いありません。子供の頃の21世紀は空飛ぶクルマが走る時代を思い描いていましたが、現実にはナイトライダーぐらいの所までは確実に近づいていると思います。課題があるとすれば、実車でのユーザー体験が難しいことによる敷居の高さですが、個人的に試せる機会があれば嬉しいです。

参考

AppleCarPlay

第1部 特集 ICTがもたらす世界規模でのパラダイムシフト

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